普段よくはいているお気に入りの作務衣が
とうとうほつれてしまいました。
もうかれこれ6年目なので、生地もだいぶ弱ってきています。
なかなか良い生地をつかっているのか、着心地がよく、また動きやすいので
着用頻度もかなり多く、もうすでにいろいろなところを、ほつれては直ししていたのですが、
この度は今までになく大規模にほつれてしまいました。
ちょっと作業がややこしいのですが、やはり丸っこい方が私は好きなので、
表の見えるところは丸い感じの生地で、補修していきます。
丸く生地を切り、アイロンで形を整えながら生地の端を折り返して準備OKです。
なんだか青いキノコのような、もしくは雲の下の月のようなかんじですね。^^
手縫いしているとすごく集中すると同時に、いろいろな思い出がよみがえってきます。
裏を返した時に、(裏はこんなに色が濃かったんだ..はじめはこんな色だったな)とか、
この生地はどこどこでもらってきたんだっけ..とか、
この刺繍はだれだれに教えてもらったんだった..とか。
いろいろな場所で、ズボンがほつれたタイミングでその時その場所での出会いがあり、
このズボンひとつの事でも、いろいろな人にお世話になっているなぁ、と思い出されます。
古いもの、愛用しているものには、歴史があり、味があり
興味深いなと思います。
便利屋さんとして、修理・補修・直しなどにかかわることがありますが、
そこにはやはり歴史があり、味があり、持ち主様の思いがあります。
一つとして同じものはなく、難しいですがそこに真剣に向き合うことができた時に
本当に良い仕事ができるのかな、などと考えたりしました。