建具の修理
年数を経た住宅の襖の建て付け修理をさせていただきました。
ありがとうございました。
襖の上と下とで、柱との付きが違います。上はぴったりと付いていますが、下は透いています。
家の構造が歪み、建具の角の角度が柱と合わなくなっています。
いろいろな補修方法がありますが、この度はご要望がありましたので
小さい木のチップを下に入れて、レベル調整をしていきます。
ノミとカンナでチップの厚みを決めます。
チップを下に貼り付けることで、襖がぴったりと柱に付きました。
この方法ですと、襖と敷居との接地面積が小さくなりますので、開け閉めがよりスムーズになります。
お家も長く住んでいると、30年40年と時が経過するにしたがい、中の構造に歪みがでてきます。
古来からの木造日本建築の場合、柱1本1本まで気を配り、木の反りを考慮して
長い目で見て狂いの少ない家を建ててきたと聞いています。
有名な神社お寺など、今もそのすばらしい技術の片鱗を垣間見ることができます。
私も、機械などなかった時代からの伝統的な木工技術にはおおいに興味があり、
神社や古い建物など見られる機会があると、時間の経つのも忘れて見入ってしまう時もあります。
大工・木工に限らず、先人の知恵はものすごいなと思います。
もっと身近なところで言うと、となりのおじいちゃん、おばあちゃんも、何気なくしゃべっていることに
とてつもない知恵が入っていたりします。^^
そう考えると、身近な先人方のありがたさを感じ、もっと大切にしなければなと思いました。
いろいろな人とかかわりながら、日々学ばせていただいております。
ありがとうございました。
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