和室床リフォームのご依頼をいただきました。
ありがとうございました。
この度はもともと畳敷きの和室に、新しくフローリングを張らせていただきました。
年数の経過した元畳のお部屋のリフォームは、新築のお部屋とは違い、住宅自体に蓄積された構造の歪みが大きくあります。
そのため、まっすぐな直線に合わせるのではなく、歪みに合わせて施工していく作業が必要になります。
木の歪みや凹凸、反りなど、多くの場合ちょっとしたズレですが、細部を丁寧に削り合わせ、まわりとの調和を保つように配慮することにより、全体の仕上がりが大きく変わってきます。
古い住宅のリフォームは多くの場合、年数を重ねてきた分の歪みと調和を図りつつ作業していくため、時間も手間も一から新らしく作るよりかかる場合があります。
しかしそれは、その構造物の歴史と向き合うことでもあり、臨機応変にそれに対応してゆくことは、なかなか味わい深いものです。
また、天井や床を剥してみて中の構造が見えてきたときに、新築当初の職人さんの仕事が垣間見え、それもまた感慨深いものです。
「ええ仕事してるなぁ」と感じる事もございますし、「ここは良く納めてあるなぁ」という箇所もございます。
作業を進めていくうちに、なんでそのような納まりになっているのか合点がいく事もございます。
「ここはこうするより仕方なかったのだなぁ」と思いながら、施工した職人さんの技に頷き、また盗ませていただく事もございます。
時代を超えて仕事が残り、実際に顔を合わせていなくとも、技を盗ませていただけるという事が、とても有り難く、なんだか不思議に面白く思います。
床が仕上がりました。
壁の白と床の黒のコントラストが、昔ながらの日本の家屋を思い出させます。
床が新しく変わると、お部屋の雰囲気も大きく変わります。
この度はありがとうございました。