建具リメイクのご依頼をいただきました。
ありがとうございました。
この度は窓の無い引き戸に窓を作ってほしいというお話をいただきまして、奈良市中山町のほうへおうかがいさせていただきました。
こちらの引き戸はフラッシュという構造の建具で、芯になる木枠を化粧ベニヤでサンドしてあるというものです。
まずは中身の芯材の位置を確かめ、開口位置を決めていきます。
同じフラッシュ構造の建具でも、中の芯組みは様々です。
だいたいの場合は、外回りの大枠があり、取っ手やドアハンドル、丁番、の位置に広めに芯があり、あとは均等な間隔で補強の芯が入っています。
強度上、なるべく芯は切断しない方が良いので、どうしても切断する場合は、構造に大きく問題のない芯を切るか、または別に補強する手段を考えます。
今回の引き戸は、大枠と真ん中に1本だけの芯で、あとはハニカムと呼ばれるハチの巣構造の芯材が全体に入っておりました。
「なるべく大きな窓に」という注文でしたので、少ない木芯を切らないように、中サンのすぐ上から、上部半分を窓にしていきます。
定規を使い、丸鋸で直線をカットしていきます。
残ったところは手鋸でカット、直角に合わさる部分は、切り過ぎないように注意します。
窓開口を切断し終わると、中の構造が見えてきます。
窓枠を取り付けるために、切り口に新たに芯材を埋め込んでいきます。
芯材の厚みの分だけハニカム材を切り出し、ボンドを付けて木芯を入れ込みます。
窓枠を取り付けた時に接地面が綺麗にいくように、木芯は化粧ベニヤよりもほんの少し奥に押し込みます。
窓枠を作ります。
窓を大きく取るために、縁の幅をなるべく細くいたしました。
アクリル一枚の窓ですので、それに合わせた取り外しの仕組みを考えます。
作った窓枠を留め切りして引き戸に取り付け、塗装します。
細部の塗装は刷毛で行いますが、細い面でもある程度距離のある個所は、ローラー塗りの方が綺麗に仕上がります。
刷毛はどうしても刷毛目が残ってしまいますが、ローラーですと、均一に塗装する事が出来ます。
塗装が乾いたら、マッド加工のアクリル板を入れ込みます。
基本的に窓は、ガラスやアクリル板の交換が必要になったときのために、取り外しできるように加工します。
この度は一枚窓ですので、縁枠の上下の溝の深さを変えて、差し込んで落とす仕組みです。
引き戸裏側の両縦縁枠をビス留めにし、交換時に取り外せるようにします。
留めがピッタリ付くように調整するのが、腕の見せ所です。^^
建て付け調整をいたしまして、作業完了です。
建具のリメイクや切り詰め加工など、色々なご依頼に対応いたしております。
お見積りは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
この度は便利屋助作のご利用ありがとうございました。
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