木製網戸の製作
三宅町にて網戸のご注文をいただきました。
ありがとうございました。
玄関と、木製の引き戸の縁側、それと2階のお部屋の計4枚の網戸製作のご依頼をいただきました。
久しぶりに晴れた日の外作業です。
きもちいいです。^^
最近よく見る近所の猫が、気が付けばすぐ側に佇んでいました。
ほっこりです。^^
ホゾ穴を鑿で掘り、小さい物指しで穴の深さを確認しつつ中の掘り屑を掻き出していきます。
船底引手の加工です。
部材の加工がすべて済み、組立てに入ります。
建具に限らず枠の歪みは、ボンドが乾いてしまうと、後からはどうにも修正できなくなってしまいます。
ですから組んですぐに、両対角線の長さと、上下辺の歪みを整えておきます。
ボンドが乾くまで動かないように、枠の両サイドから力を掛け、押さえておくのですが、この時普通は、ハタガネ(クランプ)を用いて絞ります。
しかし私は、この長さのハタガネを持っていないので紐で絞りました。
今の時代、木工大型機械も発達して、たいていの加工は機械を使って行います。
その方が早いし精度も出るからです。
しかし、私が大きな影響を受けた桐ダンス職人の師匠は、機械よりも早く手作業をこなしておりました。
この方は機械のない時代からの職人で、たいていのことは機械無しで、手道具だけで出来てしまします。
しかも機械よりも早く精度も出します。
機械しか知らなかった時、私は機械を使わなければ精度は出ないと思っていましたが、この師匠に出会い、それが思いこみであった事に気付かされました。
今回のこの紐の使い方も、その師匠から学ばせて頂いたのですが、四方留めの額縁や、板材の剥ぎ合わせも紐を使って行うことができます。
紐の使い方と、テンションのかけ方を知っていれば、ハタガネという道具がなくても、どんなサイズの構造物も紐ひとつで対応できてしまいます。
たわみが出ないように、網を木サンで押さえていきます。
玄関の網戸です。
縁側と2階は、それぞれ今ある敷居や引き戸レールをそのまま利用させていただきましたが、玄関は、新たに網戸用に真鍮レールを増設いたしました。
玄関鴨居側には、ブラウンのアルミアングルを取り付けさせていただきました。
お家の玄関が趣のあるしっかりした玄関ですので、網戸もよりピシッと見えるように思います。
借景ですね。^^
これで夏も涼しく過ごして頂けることと思います。
この度は便利屋助作のご利用ありがとうございました。
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