鎧戸の修理・建具修理
奈良市富雄にてルーバー雨戸の修理のご依頼をいただきました。
ありがとうございました。
この度は、戸袋の中でバラバラに崩壊しているところを外に出し、もう一度部材を並べて確認するところから始まりました。
画像上奥の部材は、完全に折れておりました。
羽板も何枚か見当たりません。
まずは、折れた部材と羽板を新しく作っていきます。
元の雨戸と同じ木材が手に入らなかったので、米栂という材を使って、加工していきます。
羽板の斜めのほぞ穴を加工するために、治具を作ります。
雨戸も古いもののようで、ホゾが痩せているため、元のホゾ穴よりも、穴を少し小さめに作ります。
塗装は2度塗り、乾くのを待ちます。
その間に組立ての準備に入ります。
一度すべての部材を外し、仕口を綺麗に掃除していきます。
年数を経た木材は非常にデリケートなので、慎重に作業を進めます。
ボンドが付いているところは綺麗に削り、ゴミや汚れは、綺麗に拭き取ります。
雑巾もバケツの水もどろどろですね。^^;
最後に痩せてがさがさになったホゾを効かせるため、薄くスライスした木のチップを貼り付けます。
これで後は組立てるだけです。
組立て途中。
半分組立てましたが、羽板の枚数が多くて本当に手こずりました。
ルーバー雨戸、一筋縄ではいきません。^^;
何とか組み上がり、ボンドが乾くまで固定します。
右画像が新しく作った部材です。
濃いめですが、色も違和感が少ない感じに仕上がりました。
取り付け、動作確認を行いまして、作業完了です。
職人さんの手によりしっかりと作られた品は、やはりいいですね。
細工の込んだ古いものに出会うと、いつもハッとしてしまいます。
作りがしっかりとしていれば、少々壊れても修理がききます。
正直に申しますと、この度のご依頼はなかなかの難易度でした。
そして、難しい作業はドキドキわくわくです。^^
さらに、完成の喜びもひとしおです。
またひとつ本当に良い経験をさせていただきました。
この度は便利屋助作のご利用ありがとうございました。
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